2013年5月14日火曜日

The International/ザ・バンク 堕ちた巨像



映像はスタイリッシュでかっこいいが、人はかっこよくない。
かっこよくないといっても、見た目はめちゃめちゃカッコいい。
映していいのかってくらいクマと荒れた肌の酷くやつれたクライブ・オーウェンはクチャセクシーだし、ナオミ・ワッツも無駄に装飾していなくて(色気要素もなくて)いい感じ。
かっこよくないのは、人間性。とことん人間臭くて。正義は勝つじゃなくて、運は味方してくれないの。正義感の塊のような主人公が思わず感情で行動してしまったり。
といっても、それが、リアルなんだよな~

スタイリッシュな映像というのは、NYグッゲンハイム美術館での銃撃戦。あんな美しい銃撃戦見た事ない。真っ白で螺旋状の美術館で駆け抜けながら撃ち合う。上からさがる鏡に映る相手を窺いながら進めていく緊張感。シャンデリアを撃ち落として狙撃手の上にガラスの雨が降るシーンは圧巻。
あと、イスタンブールのエジプシャンバザールの上で目標を追いつめるシーンも。

ちょっとこれ、007スカイフォールが演出が似ている気がした。
このエジプシャンバザールの上での銃撃戦と、あと重要機密をやりとりするのに、美術館のベンチを使うところとかね。

でも、国際銀行のトップの描かれ方がちょっと単純すぎるというか、実際そんなわけ絶対ないと思う。あんなトップが直接汚い仕事に手を染めると思えないし、ちょっとつっこみたくなったけど、やっぱりこの監督、トム・ティクヴァは躍動感があるシーンの映像がとても良いと思う。

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