2013年5月30日木曜日

Snowtown/スノータウン

オーストラリア、スノータウン12人殺害事件の映画。登場人物の貧相具合が実にリアル。
主人公ジェイミーの前に現れた母親のボーイフレンド、ジョンが、小児愛者や変態を自らの裁量で痛めつけ、それが殺人にまでエスカレートしていくお話。
でもヒーロー気取りでも、被害者は、障がい者や、社会的弱者ばかりという。

極端なマッチョイズム、男根主義。一番下の弟への愛に対して、障害のある3男に対する態度。ジョンも幼い頃に性的虐待の被害者だったんだろう。
主人公は嫌がりながらも彼の命令に結局従っていて、もう逃げて!と叫びたくなる。
でもジョンから離れない。
簡単そうで、端から見たら、なんでそんなヤツに従うの?逃げれば良い、と思うけど、そこから抜け出すのは実はすごく難しい。
途中110番通報しようとして、電話口で何も言えずに切る。
逃げて、ひとりの生活をして、落ち着いたら、警察に届け出るとかそういった方法もあるかもしれない、でも実際自分がその環境にいたらどうだろう?飛び出せるか。

実際、ジェイミーも殺人幇助で、罪を受けた。でも自分がその場にいて、どうやりようもない環境で、警察に通報して、逃れる事なんて絶対無理だろう。警察なんて次元が違いすぎる。
かといってジョンも幼い頃の性的虐待のせいでこのようなものの見方をするようになった。そのとき助けてくれた大人がいれば。。。そのような考えを鎧のようにして、自分を自分で守らなければ生きていけなかったのだろう。
家のなかでは殺人が行われていて、外では子どもが自転車に乗って遊んでいる。
人によって作り出される狂気の場とのどかな風景のあまりの違いに戦慄。。。すぐそことそこが、全く異世界。

映画については、長い、、、、、、アンド人物関係が親族だったり、パパの前の子供とか複雑。すごく大人数でいつもママの彼氏や彼氏の友達が家に入り浸っている。だれも仕事をちゃとしている人はいなさそう。ヒッピーみたいな風土なのかな。

あと、オーストラリアでは嫌がらせにカンガルーを刻んで、家にぶちまけると。そんなカンガルーってそこらへんにいるもんなんだ。。。。。グロかった〜
オーストラリアの殺人事件をベースにしたガイ・ピアーズが出演した、アニマル・キングダムの方が好きだな。

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